アルゼンチンタンゴダンス・四十八願恵太のブログ

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zoom RSS ダビ君のこと〜思い出をたずさえて人は生きる

<<   作成日時 : 2011/12/16 23:29   >>

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先日実家から号令がかかり、
ながらく物置きになっていた部屋の掃除をすることに。





わたくしとしては古いスリッパやら凹んだゴミ箱なんか、
ボンボコボンボコ迷わず思いきり捨てたいのだが、
母や兄と意見が違う場面が多くあったため、
あきらめてわたくしの部屋だった部屋にあるガラクタ類を
ボンボコボンボコ迷わず思いきり捨てることにしたのです。





昔々そのむかしに所属していた舞踊団というのは、
しばしばメディアにとりあげられるような存在だったので、
その末端で踊っていたわたくしも思わずチラリと
テレビソルに映ってしまったことがありました。
舞台の様子があますところなく描かれた映像。
それが何年かぶりに戸棚の奥から出てきてしまったのです。





Σ(・□・;)………。
&、、、
♪───O(≧∇≦)O────♪





大掃除の休憩中、
「観て。おもしろいもの出てきた」と言って上映会。
必死だった自分の姿(言うまでもなく若く細い)を目にするのも
相当楽しかったんですけれどそれよりも、
退団後に師事したダビット・アントニオ・レギサモンさんの御姿に、
わたくしも家族も一様に目を奪われたのでした。






画像






わたくしは日本を代表するカンパニーで研鑽を積んだため、
有難いことに退団後すぐにグループレッスンを担当するチャンスを得ました。
しかしチャンスはあくまでもチャンス。
あの頃の自分には、
自分を高めてくれる先生が必要だったのです。












“タンゴダンサー”という存在には、
語っても語っても表現しきれないデリケートなニュアンスがあります。
わたくし自身いつかタンゴダンサーになりたい…と思っています。
それには遠く遠い道のりとワインが熟成されるような手間暇が。





ミロンガへの愛情や関わりを絶ってしまったら最後、
タンゴダンサーとしての資質が不充分になってしまう。
かと言ってこれは間違いないけれども、
「ミロンガで楽しく遊んでいるだけ」では
決して“タンゴダンサー”とは言えないのです。





一般のひとより強い肉体、
一般のひとより特別なイマジネーション、
一般のひとより強い執着。





最近、
舞踊団時代の先輩方のすばらしい舞台を拝見しました。
普通ではない空気を存分に感じ無言になった。
日本人だからアルゼンチン人だから…なんて枠を超えて、
彼らは本当の意味でタンゴダンサーだと思います。




















そして話はもとに戻り。





何年かぶりに映像で再会したダビ君。
あんなにあこがれた真のタンゴダンサーは他にいませんでした。
驚かされて和まされて笑わされて…、
本当に楽しく思い出に残る1年間でした。





ある日、
レッスンのあとでサイダーを飲みながら
「サリーダの2歩目がさあ」と何気なく言ったわたくし。
するとダビ君は「サリーダってなにケイタ。」と言うのです。





サリーダってなんですかってなんですか(」°ロ°)」?





どうやら彼はわたくしとは(従来型の方法論)
まったく違うチャンネルでタンゴの実態を捉えているらしい。





しょうげきてきでした。





その後やはり、
あこがれと自分がやるべきことは違うことに気づき、
サリーダ番長に戻って今に至るのですが、
当時はダビ君の発想が楽しくて仕方なかった…。





「どうしてそこからサカーダが出てくるの」





とあるカンパニーでの練習が終わったあと、
スタジオから出てくるのが
たまたま一緒になって駅まで歩いていたら、
なにやらカバンからゴソゴソ取りだしたマエストロダビ。





「ワタシおなかすいたすぎ」





そう彼は言って、
歩きながらコンビニで買ったサラダを食べはじめたのです。
しかもプラスチックのフォークを手にして。
そこにいた全員が笑いだしみんな口ぐちに
「路上でサラダくうやつ初めてみた」とか、
「あたらしい食生活のかたちをみた気がするね」とか。
練習の疲れをふっとばす時間を提供してくれたのです。
彼はそれが許される愛すべきキャラクターでした。





大掃除の結果、
その姿をあらわした舞台でのダビ君のダンスは、
わたくしも末端で踊っていたので舞台袖で眺めていました。
踊り終わったあとの観客席からの反応はまさに騒然としていて、
ホールが冗談ではなく揺れ動いてしばらくざわめきが収まりませんでした。





タンゴをよく知っている人々はもちろん、
タンゴをあまりよく知らない人々の心をも動かしたダビ君。
スーパースターというのはこういうひとのことを指すのだ。
そんなふうに体感した得難い経験だったのです。




















生きている時間が長くなれば長くなるほど、
誰しもさまざまな思い出が降り積もっていきます。
結局のところ我々は、
過去に歩んだ道のりと無関係に生きることはできず、
それでも過去は過去として
今を生きるせつなさや素晴らしさを感じて
日々をすごすしかないのです。





大掃除にあたって、
笑顔で思い出せるモノ以外は捨てて、
笑顔で思い出せるモノは残しておこう。
…そう思いました。
当時の自分の必死さやあこがれをつぶさに思い出せる。
しかも笑って思い出せる…。
あの頃の映像は捨てずにとっておくことにしました。






画像






日曜日にはタキシードを着ます。
とってもたのしみです。

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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
頑張って…!
マミー
2011/12/18 00:35
素敵です!!崇高な志!!
敬礼!306
2011/12/19 09:21
>マミーさん
ありがとう…!
ケイタ
2011/12/19 15:30
>敬礼!306君
ハイパー系警察官だった306さんに敬礼されるなんてそれもまた得難い経験ですわね(((o(*゚▽゚*)o)))
ケイタ
2011/12/19 15:34
素晴らしい志!
また読んでいて、感銘を受けました。
いくつもの思いをのせた“ケイタのタンゴ”をこれからも踊り続けてください
もろはん
2011/12/21 08:13
>もろはん君
初コメありがとう!そして“感銘”だなんてこれまたありがとう、でもな年内でこのブログ終わるのー。あたらしいブログに移行するわよ覚悟なさい!
ケイタ
2011/12/22 00:39
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